『重装上阵』紹介 ~飛行機もロボットも「作れる」メカアクション~
NetEaseは日本で最も成功している中国スマホゲーム企業(スマホゲームだけを扱っているわけではない)と言えるだろう。2017年2月に当時中国本土で大ヒットを飛ばしていた『陰陽師』を引っ提げて日本に本格上陸し、その後『荒野行動』によってその地位を確立した。さらに『Identity Ⅴ(第五人格)』や『ライフアフター(明日之后)』でも着実に結果を残している。これまでのケースでは中国でのリリースから3ヶ月~半年後くらいでいずれのタイトルも日本に持ち込まれている。
そんなNetEaseが年明け早々に中国で新作のリリースを予定しているようだ。それが『重装上阵』というメカアクションゲームだ。既に複数回のテストプレイを実施しており、リリースに向けての準備を着々と進めている。
Steamで配信されている『TerraTech』というタイトルをご存知だろうか。ものすごく端的に言うと、自分でパーツを組み立ててロボや飛行機といったメカを作って探索や戦闘を行うゲームだ。こちらはイギリスのPayload Studiosという開発陣が手掛けているのだが、『重装上阵』はこのPayload Studiosと協力して制作されているようだ。
『TerraTech』に比べ、『重装上阵』はPvPをより強く打ち出している。プレイヤーは既定のパーツ数の範囲内で自由に自分が操作するメカを作り出し、それを持ち寄って(あるいは開戦後に0から作る形式で)他のプレイヤーと戦う。チーム対抗での陣取り戦からバトロワモードまで多様な遊び方で楽しめるのがポイントだ。
まずこのメカ作りが既に楽しい。移動のための脚部やタイヤ、戦闘のための銃器やシールド、相手を妨害するための特殊なパーツまでバリエーションがありカスタマイズの度に心がくすぐられる。ありきたりな表現だが、「自分だけのメカを作って戦う」がちゃんと実現されているのが嬉しい。
そしてこだわりぬいて作ったメカで戦う。操作感はTPSなので既に慣れているプレイヤーも多いのではないか。動きについては前回のテストプレイ時に撮影したものがあるのでこちらで確認してほしい。
NetEaseの新作メカアクション『重装上阵』
— 喜の向くままスマホゲームブログ管理人(きたむら) (@kinomukumama777) 2019年7月30日
現在ベータ中だがなかなかいい
中央のタワー占有権を取り合う3vs3やソロ/デュオで制限時間目一杯戦ったりするモードがある
いわゆるバトロワにも対応できそうな作り pic.twitter.com/w2mLebCRhs
現在はテスト中ということもあってプレイヤーが少なかったり、面白さを深めるために調整がまだ必要では?と思う部分もまぁまぁあったりするのだが、遊びの部分の拡張性はかなり高いと感じているし、まだまだこれから面白くなっていくという期待を持たせてくれるタイトルであるのは間違いない。
…のだが、このテスト版においてプレイヤーが面白味を見出す部分が、どうやら私が思っていたのとは違ったようだ。私はてっきり、メカを使った新しいTPSとして対戦が盛り上がるものだと思っていた。実際、制作側はPvPに力を入れているわけでもあるし。いや、対戦は対戦でちゃんとプレイされているのだと思う。だがそれ以上にプレイヤー各位はメカ作りを極めようと試行錯誤しているようなのだ。
たしかにメカ作りは面白い。なにせ『重装上阵』では各種対戦モードの他に「創造」というメカ作りに特化したとても平和なモードが用意されているくらいだ。そこでは対戦でメカを作る時よりもはるかに多くのパーツを組み合わせてメカを作ることが許されるので、最もポピュラーな戦車型だけではなく二足歩行のロボットや飛行機をも作ることが可能なのだ。しかも推進器(スラスター)のパーツがあるから、それらを実際に飛ばす事すらできてしまう。
実際に彼らが作り出した渾身の作品を見てみよう。まずは飛行機…いや、ミサイルを搭載しているしもはやこれは戦闘機だ。
力作を作りし猛者はまだまだいる。飛行機をちょっといじったこちらの作品は…まさしく天から落ちてくる巨大な聖剣ではないかッ!…私はこういった作品を考えたり作ったりすることがとても苦手なのでただただ尊敬や羨望の念を送るばかりだ。
そしてメカである以上二足歩行型ロボも欠かせない。もう少しパーツの種類やカラーバリエーションがあればどこかで見たことのある「あの機体」だって作ることができる…かも?
こうして彼らは自慢の作品を作ってはネットに投稿し、それに触発されたプレイヤーが俺も俺もと自らの作品に改良を加えていく。それを眺めているだけでも楽しいし、奇抜なものを作って注目を浴びたいという心理も理解できる。こういった形でここまでコミュニティで話題のネタになるとは予想もしていなかったのだが、ともあれゲームに対してプラスに作用することなので歓迎したい。
TapTapによると正式リリースは2020年1月9日を予定しているそうだ。あと1ヶ月でどれだけブラッシュアップできるのだろうかという心配も多少あるが、まぁそこはふたを開けてみてのお楽しみということにしよう。
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